15/JUL/2015 No006 スペイン産生ハムとは / 生ハム体験ツアー

スペイン産生ハムとは?

 

 

生ハム①       生ハム③

 

スペインにお越しになられますと、あちこちで天井からぶら下がった大きな豚の足が生ハムです。大きいのが後足約10~15kg、比較的小さいのが前足約5kgです。また爪の黒いのがイベリコ豚、爪の白いのは普通の豚です。

 

太古の昔から現代に至るまでスペイン人の食生活の中心となる動物性タンパク質は豚肉でした。この豚の後足を塩漬けにし、その後塩を洗い落として厳重に管理し、微妙なコントロールを続けながら白豚で12ヶ月、黒豚で24ヶ月間乾燥させて作り上げたものです。もともと保存の目的で作り始められたものが長い年月を経ていまでは、究極の味を求めて数多くの生ハム職人が腕を競い合います。また、最近ではオレイン酸の含有量が多いと言うことで美容と健康の食品として脚光をあびています。

  • 作り方

塩漬けにした豚の後足を水で余分な塩分を洗い流し上から吊るし、乾燥・熟成工程に入ります。この期間中に肉塊に春夏秋冬の温度・湿度変化を与え最高の乾燥状態を保ちながら豚肉自身の脂肪分が肉の中に浸透して熟成するのを見守ります。この作業は機械でコントロール出来ない職人の技術と勘だけに頼り、ここが職人の腕の見せ所になります。このため腕の良い職人は社内で最高に優遇されます。なお、黒豚が白豚熟成に時間がかかるのは肉質がしまり脂肪の浸透に時間がかかる為です。また前足も同じ方法で製造されますが微妙に味が違うためパレタと言う名前で商品化され、生ハムとは呼びません。

  • 有効成分

生ハムは健康食品として最近は脚光を浴びていますが特にタンパク質の含有量が32%もあり食料品の中でも記録的な数字です。その上、全てのビタミンB群、人体に必要不可欠な8つのアミノ酸なども含んでいます。また、生ハムに含まれている単不飽和脂肪は悪いコレステロール(LDL)を下げ、善いコレステロール(HDL)を増やす助けをします。カロリーも非常に低いのでダイエット療法にも利用されています。とはいえ生ハムは食品です、食品の生命は味にあります。なお、減塩に慣れた日本の皆様には水分の少ない分多少塩辛く感じられる場合もありますが、塩分は通常ハムの半分以下です。

 

  • スペインでは赤ワインを飲みながら美味しい生ハムを食べるのが最高の贅沢とされています。

   是非皆様もお試しください。

 

他にもサラミタイプが沢山ございます。

  • ロモ:一頭の豚から一個しか取れない背ひれ肉、直径8~10cm、長さ50~60cmを

      塩、香料に漬け込み、その後腸袋に詰めて2年間乾燥・熟成させます。

  • サルチチョン:イベリコ豚肉をミンチにして塩、香料と練り込み、腸袋に詰めて

          1年間乾燥させたものです。

 

■ バルセロナの生ハム専門店<ENRIQE THOMAS>の<生ハム体験ツアー>も御座います。

       下記ホームぺージからご覧頂けます。

      http://www.jamonexperience.com/en/

 ツアー詳細:開館 AM11:30~PM20:00 料金19euro(体験ツアー、2ドリンク、6種類の生ハム試食)

 場所はRAMBLAS通り、サン・ジョセップ市場の向かい側。下記に6種類試食ハムの写真を掲載いたします。

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