06/APRIL/2016 No036  バルサVSレアルマドリード

バルサVSレアルマドリード

2/APRIL/2016 リーガエスパニョール第31節

バルサVSレアルマドリード 1-2

4月2日(土曜日)に伝統の一戦クラシコが開催されました。前半をスコアレスで折り返し、後半11分にDFジェラール・ピケのヘッドで先制点1-0、同17分にFWカリム・ベンゼマがボレーゴールを決めて1-1、35分にC・ロナウドのクロスからMFガレス・ベイルがヘディングシュートを叩き込むが、ファウルがあったとしてゴールを取り消されます。さらに同37分にはC・ロナウドが放った強烈なシュートがクロスバーをヒットしてボールは枠外へと外れます。この時間帯チームは余りにも簡単にボールを失っていました。攻勢を強めるレアルでしたが後半38分にDFセルヒオ・ラモスが2度目の警告を受けて退場。しかし、数的不利に陥ったレアルが同40分、右サイドのベイルが送ったクロスをファーサイドのC・ロナウドが胸トラップで落とし、右足のシュートでゴールを陥れて逆転に成功。その後は数的優位に立つバルセロナの反撃をしのぎ、レアルが2-1の逆転勝利を収めました。バルセロナの無敗記録も39でストップしました。久々に書く負け試合のレポートは気が重く、面白い文章が書けそうにありません。

バルサのレジェンドであるヨハン・クライフ氏が3月24日に68歳で亡くなられました。クラシコ観戦に訪れたファンによって試合前、9万枚のモザイクで“Gràcies, Johan”(ありがとうヨハン。カタルーニャ語)が描かれました。またクライフ氏へ黙祷が捧げられ、クライフ氏の代名詞とも言える背番号「14」にちなみ、前半14分からの1分間、スタジアムに詰め掛けた観客から大きな拍手が送られました。

試合はレアルに負ける気がしないと言う楽観的空気が充満しているCAMP NOUで始まったような印象がありました。少なくともそう見えました。ゲーム序盤のジダネ・マドリーは驚くほど現実的に試合に入ってきました。4-5-1の布陣を敷き、ベイルやロナウドもまずは守備。マドリーのハイプレッシングがなかったことで、バルサのボール支配率は30分あたりには70%にも及びました。ただし相手のライン裏を突く動きは作れず、得点機はおろかシュートにもいけない。勝てても僅差になりそうだな、と思わせた前半でした。終盤はコントロールがまったく効いておらず、何度も容易に自陣深くへと相手の侵入を許します。2度の決定機で2点を奪う、高い決定力を持つ相手にあれだけ攻め込まれれば、この結末も妥当なところです。悔しいけれど。南米選手たちが代表戦の長距離移動で疲労していた影響もあったでしょう。クライフに勝利を捧げようという試合ではなく、最悪に近いダメ試合の出来栄えでした。トリデンテの破壊力がこれだけ揃って不発だった試合は今季初ではないでしょうか。今のバルセロナはトリデンテ仕様にデザインされたチームでから、彼らが不発だと途端に打つ手がなくなるのが課題だと再確認させられました。機能していないレオ・メッシを中央に置き続けたことも、終盤に容易にカウンターを食らう要因のひとつとなっていました。局面打開のルイス・エンリケの采配も失敗に終わっています。怪我明けでカードを貰っていたイバン・ラキティッチを下げるのは良いとして、ワンパターンにアルダ・トゥランを入れるのはどうでしよう、メッシのいない右サイドを中心に懸命に守備をしていたラキティッチがいなくなったことでバルサの中盤は破綻します。簡単にボールを失い侵入を許し、マドリーのトランジションの餌食となってしまいました。トゥランを起用するなら、まだ適応していないインテリオールより、左エストレーモの方が好かったかもしれません。バルセロナはレアル・マドリーに敗れ、貯金を3ポイント吐き出してしまいました。今後また勝点を取りこぼすようなことになればアトレティコは急接近するでしょうし。2日後のバルセロナVSアトレティコ・マドリーとのチャンピオンズ1/4第一戦で良い結果を出しておかなければなりません。チーム状況が突然変わるのはフットボルでは良くあることですが、逆境を乗り越えたチームだけが栄冠をつかめます。ルーチョバルサの、クラックたちの反発力を信じております。次回もカンプノウです、次こそ良いフットボルで勝利し、御大に捧げましょう。

★「空飛ぶオランダ人」その名を轟かせたヨハン・クライフ氏「トータルフットボール」。▪ペップ・グラジオラのコメント「クライフは難解で複雑極まりないこのフットボールというスポーツを理解するためのキッカケを僕らに与えてくれたよ。僕が人生で教わってきた事とはまったく反対のことを言っていたんだ。彼と出会うまでは『走らなかったから負けた』とずっと言われてきたのに、彼は『走りすぎたから負けだ』と言っていた」。

★クライフ氏のコメント「横パスは出すな。もし相手にカットされたら、パスを出した選手と受けるはずだった選手のふたりが置き去りにされる。パスはチームメイトの足元ではなく、前に出せ。パスを受けるために走らなくてはならないから、ゲームのスピードが上がる。プレーがうまくいかなかったら、シンプルなプレーをしろ。たとえば、いちばん近くにいるチームメイトに何度かパスを出せ。そうすれば、しっかりプレーしているという感触が得られ、自信を取り戻せる……。」

★クライフがいたアヤックスとオランダ代表は、どのチームよりも速いパスを出した。彼らにとってフットボールは、「スペースをめざすダンス」だった。ディフェンダーはオーバーラップをして、ゴールキーパーはスイーパーの役割を担い、どの選手も予測もつかない場所に顔を出しつづける。外国人はこのスタイルを「トータル・フットボール」と呼んだが、オランダ人はたいてい「オランダ派」という言い方をする。

★クライフ的なフットボールにはつねに「アップデート」が必要だと理解していたのは、クライフを信奉していたスペイン人のジョゼップ・グアルディオラでした。グアルディオラのつくったバルセロナと、今率いているバイエルンは、オランダ人にはできないことを成し遂げました。クライフのフットボールを21世紀仕様にアップデートしました。

★バルセロナのチーム規律の中に時間厳守があり、守れなかった場合は罰金設定と“遅刻常習者”のリストも公開されます。現在、1位がピケが6000ユーロ(約75万6000万円)、同2位はブラジル代表FWネイマールで1200ユーロ(約15万1000円)、3位は同じブラジル人のDFアドリアーノで1000ユーロ(約12万6000円)となっています。なお罰金のすべてはシーズン終了後に地元NGOに寄付されることになっています